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内部統制システムとは?定義や構築する目的など
内部統制システムとは、会社法と金融商品取引法に規定されているものです。
当サイトでは、会社法における内部統制システムについてご説明をさせていただきます。
会社法の場合は、内部統制システムを362条4項6号にて「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備」と定義しています。
簡単に言ってしまえば、株式会社におけるすべての業務執行の適正化を目的としているものです。
内部統制システムは、「資本金が5億円以上または負債の合計が200億円以上の大会社」に整備が義務付けられています。
■内部統制システムの目的
金融庁の公表資料によると、内部統制システムには以下の4つの目的があります。
①業務の有効性及び効率性
②財務報告の信頼性
③事業活動にかかわる法令等の遵守
④資産保全
以上の4つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
①業務の有効性及び効率性
事業活動に利用できる人や資金といったリソースは限られているため、有効的かつ効率的に配分をしなければ事業を発展させることはできません。
そのため、事業発展のために、合理的なリソース分配が行われているかを測定・評価する体制の構築が必要となります。
②財務報告の信頼性
株式会社は、株主に対して事業活動の結果を報告する義務があり、その報告をもとに株主らは株の売買を行います。
近年では企業の粉飾決算などが多発し、財務報告の信頼性が失われつつあるため、内部統制をきちんと行うことで、財務報告の信頼性を担保するという目的です。
株主の保護はもちろんのこと、ひいては企業の保護にもつながる重要なシステムとなります。
③事業活動にかかわる法令等の遵守
近年では談合や食品偽造、不良製品のリコール隠しなどといった重大な法令違反により、多額の損失を被った企業が数多くあります。
内部統制システムの構築により、このように企業に大ダメージを与える法令違反を未然に防ぐことも可能となります。
④資産保全
企業は不動産をはじめとした多くの資産を保有しており、特に株式会社の場合は、株主などの出資者から財産の拠出を受けています。
そして経営者にはこれらを適切に保全する責任があります。
内部統制システムを構築することで、横領などの不正行為により、会社の資産が失われることを防ぐことができます。
■内部統制システムについて弁護士に相談する必要性・メリット
内部統制システムの構築は、会社法によって義務付けられているから行うというものではありません。
上記で示したような法令違反や横領行為などを未然に防ぐことで、会社全体を守るためのシステムとなっています。
もし内部統制システムが効果的に運用されていなかった場合には、取締役が会社に対して負っている善管注意義務に違反したとして、株主たちから訴えられる可能性もあります。
そこで内部統制システムの内容の確定から従業員たちへの浸透といった、機能的な運用のために法律の専門家である弁護士に相談することが、最善の方法と言えるでしょう。
オクトパス法律事務所は、大阪市を中心に企業法務や相続問題を取り扱っている弁護士事務所となっています。
大阪府内で、内部統制システムの構築でお困りの経営者の方は、ぜひ一度ご相談にお越しください。
企業法務のプロフェッショナルが真摯に対応させていただきます。
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