01
退職勧奨の進め方|拒否された場合のその後の対応は?
退職勧奨とは、使用者が労働者に対して、任意退職に応じるように説得をすることなどをいいます。
退職勧奨は、それが労働者の名誉を不当に傷つける態様で行われた場合などには、労働者から損害賠償請求をされたりするなどの紛争リスクもあるため、適切に行うことが重要です。
そこで、以下では、退職勧奨の進め方やそれが拒否された場合の対応について解説いたします。
退職勧奨が違法となる場合
裁判例上、退職勧奨の態様が、退職に関する労働者の自由な意思形成を促す行為として許容される限度を逸脱し、労働者の退職についての自由な意思決定を困難にするものであった場合には、そのような退職勧奨は違法となるとされています。
これは、使用者の退職勧奨があるとしても、その説得等を受けるかどうかや説得等に応じて任意に退職するかどうかは、労働者の自由な意思に委ねられていることが理由です。
退職勧奨の進め方について
退職勧奨の進め方としては、①会社内で退職勧奨に関する方針決定や理由整理をし、②対象の労働者に対して実際に退職勧奨を行い、退職勧奨に応じるか否かの回答期限の設定や応じる場合の条件の検討などをします。
そして、最終的に退職勧奨に応じることが決まった場合には、③対象の労働者に退職届を提出してもらうことになります。
①に関しては、予め退職勧奨を行うに際して、方針決定や理由整理をしておくことで実際に退職勧奨を行う担当者の独断での行動を防止し、退職勧奨を行う場で労働者にきちんとした理由があることを伝え、理解してもらうことに繋がります。
②に関しては、長時間かつ何日間も続けて退職勧奨を行うことや労働時間外に退職勧奨を行うことは避ける必要があります。
裁判例では、長時間かつ何日間も続けて退職勧奨を行ったケースで、その退職勧奨が違法とされたものも存在します。
また、退職勧奨を上手く進められないために嫌がらせやいじめが行われたり、出向や転籍、降格などの人事上の措置を伴ったり、妊娠・出産や育児などの不利益取扱いを伴うと、同様に違法とされます。
使用者の立場として退職勧奨を行うに際しては、常に労働者に録音等をされていることを意識して対応することが重要です。
また、退職の条件として退職金を優遇したり、次の就職先の紹介などを行うと、労働者の退職の任意性を基礎付ける事情となり得ます。
退職勧奨を拒否された場合の対応
退職勧奨を行っても、当該労働者が退職することを拒否する意思が固いような場合には、それ以上の退職勧奨を行うことを避けた方が良いといえます。
この場合には、当該労働者の解雇を検討することになります。
もっとも、解雇は労働契約法16条の解雇権濫用法理により規制されることになるため、解雇するには、解雇の「客観的で合理的な理由」の存在と解雇が「社会通念上相当と認められる」必要があります。
退職勧奨に関するお悩みはオクトパス法律事務所までご相談ください
退職勧奨は解雇ほどの厳格な規制に服しない点で使用者にとっては有利な方法と言えますが、程度が過ぎれば解雇と同視されて無効となったり、損害賠償義務を負うリスクもあります。
そのため、退職勧奨に関して進め方などに不安がある方は、一度弁護士に相談することも重要といえます。
退職勧奨の進め方についてお悩みの方は、お気軽にオクトパス法律事務所までご相談ください。
02
当事務所が提供する基礎知識
Basic Knowledge
-
相続問題で弁護士に依...
相続問題において弁護士には下記のような事項を相談することができます。 ■相続争いについて相続分をめぐる争いや、遺言書の効力をめぐる争いに対応することができます。 ■遺言書作成・相続対策について相続争い […]
-
M&Aのメリ...
M&Aは、当然ながら買い手企業と売り手企業の2手にわかれます。そして買い手と売り手にそれぞれメリット・デメリットが存在します。 本サイトでは、M&Aのメリットとデメリットを買い手企業と売り手企業 […]
-
相続人と被相続人につ...
相続人と被相続人には、財産を渡す側なのか財産を引き継ぐ側なのかという違いがあります。言い換えれば、亡くなった方とその関係者ということもできます。詳しくは、以下のような概要となります。 ■相続人財産を引き継ぐ「亡 […]
-
就業規則の作成・変更...
法律上、社員(労働者)が常に10人以上いるような会社は就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければなりません(労働基準法89条)。就業規則に作成されるべき事項としては、・始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇(交替制の場 […]
-
代襲相続でも遺留分は...
相続発生時に相続人がすでに亡くなっているケースでは、代襲相続が発生し、相続人の子が相続権を持ちます。この記事では代襲相続でも遺留分は認められるのかどうか、注意すべきポイントについて解説します。代襲相続とは代襲相続とは、相 […]
-
公正証書遺言の撤回は...
昨今、日本では高齢化社会の影響で多くの人が相続や遺産分割というワードを耳にする機会が増えていると思われます。高齢のご家族がいらっしゃる方は、特に遺言について知りたいと思っていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。 […]
03
よく検索されるキーワード
Search Keyword
-
- 相続問題 弁護士 相談 東大阪市
- 顧問弁護士 相談 神戸市
- 相続放棄 弁護士 相談 神戸市
- 企業法務 弁護士 相談 堺市
- 遺産分割協議 弁護士 相談 東大阪市
- 相続放棄 弁護士 相談 東大阪市
- 遺産分割協議 弁護士 相談 神戸市
- 遺言書作成 弁護士 相談 神戸市
- 相続問題 弁護士 相談 大阪市
- 企業間紛争 弁護士 相談 堺市
- 顧問弁護士 相談 大阪市
- 相続放棄 弁護士 相談 堺市
- 遺言書作成 弁護士 相談 堺市
- 企業間紛争 弁護士 相談 大阪市
- 遺産分割協議 弁護士 相談 大阪市
- 遺言書作成 弁護士 相談 東大阪市
- 相続放棄 弁護士 相談 大阪市
- 企業法務 弁護士 相談 東大阪市
- 遺言書作成 弁護士 相談 大阪市
- 遺産分割協議 弁護士 相談 高槻市
02
弁護士紹介
Lawyer

- 弁護士
- 三谷 岳大(みたに たけひろ)
- 所属団体
-
- 大阪弁護士会
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。
03
事務所概要
Office Overview
名称 | オクトパス法律事務所 |
---|---|
代表者 | 三谷 岳大(みたに たけひろ) |
所在地 | 〒550-0005 大阪府大阪市西区西本町1-8-2 三晃ビル5階 |
TEL・FAX | TEL:06-6695-7460 / FAX:06-6695-7461 |
対応時間 | 平日 9:30~17:30 (事前予約で時間外も対応可能) |
定休日 | 土・日・祝 (事前予約で休日も対応可能) |